人気洋楽アーティストの紹介コーナー。今回は twenty one pilots(トゥエンティ・ワン・パイロッツ)です。内面の葛藤を独創的なサウンドと壮大な物語で描き続ける、いまや世界的な人気を誇るバンドです。
twenty one pilots(トゥエンティ・ワン・パイロッツ)ってどんなアーティスト?
twenty one pilots は、TYLER JOSEPH(タイラー・ジョセフ)とJOSH DUN(ジョシュ・ダン)によるアメリカ・オハイオ州コロンバス出身の2人組バンド。タイラーがボーカルに加えてピアノやベース、ときにウクレレまでこなし、ジョシュがドラムを担当します。地元コロンバスではメジャーデビュー前から高い人気を誇っていました。
彼らの最大の魅力は、曲によってまったく違う色を出せる自由さです。ロックを軸にしながら、ヒップホップ、レゲエ、エレクトロ、ポップまで軽々と横断します。不安や葛藤といった“心の内側”をまっすぐ歌う姿は、世界中の若者から絶大な共感を集めてきました。さらに、アルバムをまたいで一つの物語が続いていく“コンセプト”性も、彼らならではの魅力です。
ライブバンドとしての評価も非常に高く、たった2人とは思えない多彩でエネルギッシュなステージは必見です。『Stressed Out』ではグラミー賞(最優秀ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス)も受賞しており、実力・人気ともに折り紙付き。それでは、彼らの名曲・アルバムを時系列で紹介していきます。
twenty one pilots の有名曲・アルバム
3rdアルバム『Vessel』(2013年)
メジャー・レーベルからの実質的なデビュー作にして、彼らの原点とも言える一枚。ピアノを軸にしたエモーショナルな楽曲から、跳ねるようなアップテンポまで、のちに開花する多彩さの片鱗がすでに詰まっています。もともとは自主制作でアルバムを重ね、地道なライブ活動で熱狂的な支持を築いてきた二人。その積み重ねが、メジャーの舞台で一気に花開いた作品でもあります。
『Car Radio』は、静寂と爆発を行き来する彼らの真骨頂とも言える一曲。ライブでも屈指の盛り上がりを見せる定番曲です。
4thアルバム『Blurryface』(2015年)
バンドを一躍スターダムへ押し上げた、ブレイク作。“ブラーリーフェイス”という名の「不安」を擬人化したコンセプト・アルバムで、『Stressed Out』『Ride』が世界的な大ヒットとなりました。収録全曲がストリーミングでゴールド以上の認定を受けるという記録も打ち立てた、記念碑的な一枚です。
大人になることへの戸惑いを歌った『Stressed Out』は、いまや彼らの代名詞。レゲエ調で心地よい『Ride』、妻への愛をまっすぐ歌った『Tear In My Heart』など、一枚の中の振れ幅の広さにも驚かされます。
『Heathens』ほか(2016年)
『Heathens』は、映画『スーサイド・スクワッド』のために書き下ろされた一曲。ダークで重心の低いサウンドが映画の世界観にぴたりとはまり、ロングヒットを記録しました。『MTV Video Music Awards 2016』では最優秀ロックビデオ賞も受賞しています。
また同じ頃には、My Chemical Romanceの名曲を彼らならではの解釈で聴かせたカバー『Cancer』も話題になりました。
5thアルバム『Trench』(2018年)
『Blurryface』の世界をさらに押し広げた、物語性の強いコンセプト作。“Dema(デーマ)”という架空の街からの脱出を軸に、緻密な世界観が展開されます。歌詞やMVに散りばめられた伏線をファンが考察し合うなど、聴く以上の楽しみ方が生まれたのもこの作品からです。
疾走感あふれる『Jumpsuit』、中毒性のある『Chlorine』など、生のバンドサウンドとエレクトロが高い次元で融合した充実作です。重厚なコンセプトの一方で、一曲一曲のポップソングとしての強度も高く、初めて聴く人でも十分に楽しめます。ライブでの再現度の高さでも、さらに評価を高めました。
6thアルバム『Scaled and Icy』(2021年)
コロナ禍のロックダウン中に、リモート中心で制作された作品。それまでのダークな作風から一転、カラフルでポップな明るさが前面に出た一枚です。『Shy Away』『Saturday』など、思わず体が動くキャッチーな楽曲が並びます。閉塞した時代に“光”を届けようとする姿勢が感じられ、彼らの振り幅の広さを改めて示しました。タイトルには遊び心のある仕掛けが隠されているなど、細部までファンを楽しませる工夫が凝らされているのも彼ららしいところです。
7thアルバム『Clancy』(2024年)
『Blurryface』『Trench』から続いてきた壮大な物語に、ついに決着をつけた最新作。重厚さとキャッチーさを併せ持つ『Overcompensate』『Next Semester』などを収録し、長年のファンにとっては感慨深い“完結編”となりました。畳みかけるようなラップパートを含む『Overcompensate』は、物語の“答え合わせ”として大きな反響を呼びました。ここから聴き始めても十分楽しめますが、過去作とあわせて聴くと物語がぐっと深く味わえます。
まとめ
twenty one pilots は、心の内側にある葛藤を、独創的なサウンドと壮大な物語で表現し続ける唯一無二のバンドです。まずは『Stressed Out』『Ride』『Heathens』といったヒット曲から入り、気に入ったら『Trench』『Clancy』へと続く物語に踏み込んでみてください。きっと、より深くハマれるはずです。
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