ポップミュージックの歌姫「ケイティ・ペリー」を解説

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ポケモンって本当に世界的なアイコンなんだなとつくづく思い知らされるのは、ポップの女王すら魅了するあたりに現れているという。というか任天堂のゲームが軒並みヤバいというのがアーティストの趣味嗜好に出てるからヤバい。

クリス・ブラウンもカービィ大好きすぎて首からチェーンに繋いで下げたりしてるし。それいえばマリオやリンクなんてどうなるんだということで、ポップのアイコンは音楽であれゲームであれ地球規模ですね。素晴らしい。

というわけで今回はポケモン大好きなポップクイーン「ケイティ・ペリー」について紹介していきたいと思います!

旦那様もハリウッドの大スターであるオーランド・ブルームということでビッグネーム感満載の彼女。もちろん単体でもシンガーとして輝きを放つ彼女の魅力をいろいろと解明していきましょう。

ケイティ・ペリーとは?

出始めがスヌープ・ドッグかよっていうとこに個人的に目がいくミュージックビデオですが、再生回数6億回超えてますね。ツッコミどころしかない。

このミュージックビデオの楽曲なり存在感なり再生回数なりで彼女のポップっぷりが一目瞭然ですが、いったいどんな軌跡を辿ってきたのでしょうか。

ケイティー・ペリーことキャサリン・エリザベス・ハドソンは1984年10月25日にアメリカのカリフォルニア州サンタバーバラで生まれました。キャッチーなネーミングは芸名ってことですね。そして彼女自身がカリフォルニアガールだというのも印象的。

キャサリンことケイティの両親は牧師であり、ペンテコステ派という教派の名前です。

ペンテコステ派とは、キリスト教プロテスタント教会のホーリネス教会から始まった聖霊運動から生まれたもので、ペンテコステとは新約聖書にある聖霊降臨エピソードです。

日本ではあまり宗教が馴染み深いものではないのでピンとこないかもしれませんが(表面的に無関係に見えるだけで思想やら行事の根底には思いっきり仏教や神道の影響が散見してるので、宗教が無関係なわけないのが日本ですが)、ケイティはガッツリキリスト教な家庭で生誕したこともあり、シンガーとしてのキャリアは教会で歌うことからスタートしたといえます。

姉と弟のいる2番目の子供であるケイティは、教会音楽に触れつつ10代からゴスペル音楽の道に進んでいきますが、子供の頃に培ったのは歌だけではなくダンスも大きな要素です。

サンタバーバラのレクチエーションホールでダンスを学び、プロダンサーの指導の元でスイングやリンディーホップ、ジルバなどを学びました。

スイングとはスイングジャズに乗って踊るペアが基本のダンスで、リンディーホップはスイングダンスの一種ですね。ジルバはオーストラリアでのリンディホップの呼称であったり、スイングダンスの1つであるジッターバグが日本に伝わったときになまってジルバと発音されたという謂れがあります。

スイングダンスとは?

ケイティ・ペリーのキャリアの礎ともなっているスイングダンスということで、軽くスイングダンスについての紹介を。

スイングダンスは1920年代にアメリカで生まれたダンスで、スイングジャズに乗って軽快に踊るダンスです。スイングジャズはジャズジャンルでありながら白人主体での大人数編成で奏でられるのも特徴ですね。

スイングジャズはジャズの中でもノリのよさが顕著で、そのスイングに合わせた踊るとなれば軽快なステップになるのは必然といったところ。

彼女の軽快なポップサウンドの下地には、このようにスイングのリズムとパッションが含まれているということでしょう。

音楽への道への決意

音楽とダンスを子供時代に培っていった彼女は、15歳のときにある音楽と出会って音楽の道でやっていこうと決意します。

教会音楽やらスイングに触れてきた彼女が一体どんな音楽が決め手でスター街道のスタートを切るに至ったのでしょうか。

クイーンのキラー・クイーンです。

ロックバンド!!!

今までの流れから想像し難いサウンドがきました。ぜんぜん関係なかったからこそ強く感動したってのもあるのでしょうか。

バレエやピアノやってた影響と両親の嗜好から幼少期はクラシック音楽やバレエ音楽やらモダン・ジャズを好んで聴いて育ったけど、学校でラウドな音楽好きの友達に出会ってニルヴァーナ聴くようになった椎名林檎みたいな感じでしょうか。いきなり過ぎる例えですね。

とはいえ別にケイティは元々音楽に関心があったわけではないのだとか。唯一聴いてたのがゴスペルだったようで、これはクリスチャンの両親のモロ影響からでしょう。そこからいきなりクイーンの楽曲を聴いて衝撃受けたってことは、やっぱり身近ではないものだからこそ衝撃を受ける体験というのは大きいですね。

レーベルと契約して2001年には歌手としてデビューしており、ゴスペルやクリスチャン・ロックを歌っていました。

ちなみにクリスチャン・ロックとはキリスト教やらイエス。キリストについて歌うロック音楽です。

ものすごいコアなジャンルという感じがしますが、構成されるバンドやソロ歌手もキリスト教徒メインというジャンルなので、ケイティの両親がゴリゴリのキリスト教の牧師やってたことが影響しまくっていることは想像に難くありません。

ちなみにこのときに本名のキャサリンのニックネームであるケイティを用いて、デビューアルバムのケイティ・ハドソンを発売しました。しかしジャンルがコアなのもあってか商業的に成功することなく、日の目を浴びるには時間がかかった歌姫。

ポップなサウンドとファンシーを詰め込んで具現化したようなMVのイメージからは敬虔なクリスチャンのイメージがまったく沸かないので、当初の彼女の印象もかなり異なっていたことでしょう。

以降は数年にわたって下積みが続き、なかなかメジャーになることができなかったようです。そして2007年にはアメリカの大手レコードレーベルの1つであるキャピトル・レコードと契約して、このとき現在のケイティ・ペリーの名前に変えました。

世界的に話題になり社会的に問題となった歌姫の誕生

大手レコートレーベルでケイティ・ペリー名義で活動したことで彼女の状況は徐々に変わっていきます。

2008年にはまずシングルの「キス・ア・ガール」をリリース。この曲でアメリカの総合シングルチャートのビルボードホット100や、全英シングルチャートで1位を獲得。さらにドイツやフランス、オーストリア、オランダなど数々の国で1位になり、彼女の名前は一躍轟くことに。

この楽曲はタイトルのとおり「女の子とキスした」ということを歌っているのですが、歌い手が女性ということで女性同士の恋愛を歌ったことでいろんな意味で話題になりました。はっきりいうと賛否両論起こったのですが、この曲についてケイティが10年後である2018年には、当時のバイセクシャル全開の楽曲について自身でも思うことがあるようです。

「当時は既成概念に囚われてたところがあり、10年で成長したからいまなら歌詞の内容は変わっているだろう」と彼女自身が発言しているようなので、わりと尖ったことを言っていた自覚はあるようです。

世界的にヒットしたということで、大手レーベルからも猛プッシュされてのデビューだったのでしょうし、若さと勢いでフルスロットルのスタートダッシュを決めた結果がLGBTに触れ倒した楽曲の完成といったところだったのでしょうか。

世界的にヒットした反面、社会的にひんしゅくも買いまくった歌詞では、『ただあの子を味見してみたかっただけ』『女の子にキスしたら気持ちよかったわ』『たまらない、触りたくなる』『良すぎてたまらない』などと非常にストレートで正直な気持ちを赤裸々にしまくった内容。

賛否両露にならない方が不思議だろ。

ちなみに続いて続いてヒットした「ホット&コールド」はノーマルな男女の恋愛について歌った楽曲で、ケイティの元彼のことを歌った歌詞とのこと。

気分屋で会いたいとか会いたくないだとかコロコロ言うこと変わったりの、熱しやすく冷めやすい彼について歌ってる楽曲。前回と打って変わってな内容ですね。

MVの視聴回数11億回超えてますね。すご。

着々と成功していく歌姫

グラミー賞では最優秀女性ポップヴォーカルパフォーマンス賞にノミネートされるほどの存在感を獲得して、スターの仲間入りを果たしたケイティ。

それからはヒット曲を飛ばしまくることになりますが、世界はもちろん日本でも話題になった楽曲に2010年リリースの「カリフォルニア・ガールズ」があります。

冒頭で紹介した楽曲であり、スヌープ・ドッグが急に画面に出てきてそっちの方に意識が100パー持っていかれそうになるMV。いやそっちよりもケイティのファンタジックなルックスや映像の世界観に注目した方がいいでしょうが……パステルカラーが素敵ですね……

いやまずスヌープに目がいくだろ!!!

スヌープ・ドッグとは?

キュートなケイティの歌声やらビジュアルそっちのけでスヌープ・ドッグの説明を軽くすると、アメリカはカリフォルニア州出身の1971年生まれ、LA2大勢力のギャングであるクリップスに所属していた生粋のワルで、コカインを売却しようとして有罪判決を受けた経歴あり。彼がよく青色のファッションに身を包んでいるのは、クリップスがカラーギャングであり、基調カラーが

青だったことに由来があることは想像に難くない……。

ケイティの世界観と真逆みたいな説明ですね。そんな切り取り方で説明すんなよという冗談はさておき(ちなみにスヌープの実際の経歴です)、スヌープ・ドッグは1990年代オールドスクールから現在までヒップホップの重鎮として偉大なラッパーであり、トータルセールス3500万枚以上の世界的ミュージシャン。

2022年2月13日にはエミネムやケンドリックラマー、ドクター・ドレーらとハーフタイムショーでライブかまし、歴史に残るショーで喝采と脚光を浴びた勇姿も記憶に新しいです。

ちなみにハーフタイムの控え室とライブ本番直前にはマリファナをキメてバッチリ気合い入れて出演しました。クリップ感満載のブルーなセットアップスタイルと言いさすがですよレジェンド!!

ケイティとスヌープの共演

だれの記事か分からなくなるくらい歌姫すっ飛ばして説明しましたが、なぜケイティとスヌープがカリフォルニアガールズで共演したのかというと、2人ともカリフォルニア出身というのがキーワードになってきます。

ケイティはとあるパーティでラッパーのジェイ・Zの楽曲「エンパイア・ステイト・オブ・マインド」で盛り上がってる友人を見て、カリフォルニア・ガールズの歌詞を書きました。

「なんでぇ?」となるかもしれませんが、「エンパイア・ステイト・オブ・マインド」はジェイ・Zが生まれ育ったブルックリンの郷土愛を歌った楽曲。しかし友人はニューヨークを歌ったその曲をロサンゼルスで聴いてバカ盛り上がりしていたので、ケイティは「いやせめて故郷カリフォルニアの曲で盛り上がれよ!」とツッコミを入れたくなって自身の郷土愛の曲であるカリフォルニア・ガールズを生み出しました。

そのため、カリフォルニアを語る上で欠かせないスヌープ・ドッグに協力してもらって楽曲を盛り上げたというわけです。MVでケイティが真っ黒に日焼けした姿を披露するのも、カリフォルニアの女の子の素晴らしさを歌うため。

「みんながこの曲を聴いた瞬間にカリフォルニア行きのフライトを押さえるような気分になってほしい」とケイティが語ったように、地元の魅力をこれでもかと歌った陽な楽曲が人気になったのも頷けますね。

もし友達がLAでこれではしゃいでたら、「いやカリフォルニアじゃなくてやっぱLAやん」って突っ込みたくはなりますが。地元を忘れるなって意味でケイティは言ったんでしょうね。

実は親日家でポケモン大好き

ヒット曲を連発して世界の歌姫となったケイティは、2015年にはアメリカはフォーブス誌の発表した「最も稼いでいるミュージシャンランキング」で1位、2017年には史上初のTwitterフォロワー数1億人を突破したりとスターダムを駆け上っていきました。

そんな彼女ですがじつは親日家で、2011年3月11日に発生した東日本大震災の際はライブで販売したペンライトの売り上げを全額寄付しています。

彼女は普段から日本好きを公言しており、そのきっかけは幼少の頃にハワイで日本人に親切にされたことがきっかけなのだとか。

4、5歳の頃にハワイで迷子になり、エレベーターで1人泣いていたところ5人の日本人の女の子が、母親が見つかるまでずっとそばに居てくれたといいます。

プールに連れて行ってくれたりグミをくれた経験が日本への好感が爆上がりするきっかけになったのです。

たしかに幼少期のこういった体験は一生ものになるでしょう。日本が大好きになったエピソードも微笑ましいですし、素敵な話ですね。

あまりに日本が好きすぎて、「日本人の皮をはぎとってかぶって日本人になってみたいくらい好き」と発言したこともあります。え!?

ちなみに彼女は原宿などにお気に入りのショップがあったり、芸者など日本文化にも関心があるだけでなく和食好き。

さらに子供の頃にゲームボーイでプレイしたときからポケモンの大ファンで、あまりに好き過ぎて2021年にはポケモン25周年のイベントの一環で、「Electric」という楽曲まで書き下ろしました。

めっちゃ日本好きやん。というかポケモンもすげえな。

MVではピチューやピカチュウと共演しています。わりとナチュラルな画面の中にめっちゃピカチュウたちがいますね。すごい組み合わせだ。

母親になったポップミュージックの歌姫

現在も世界中に明るいエネルギーと笑顔を与え続けるポップミュージックの歌姫ケイティ・ペリー。

セクシーなビジュアルも相まって恋多き女性アーティストでもありましたが、現在はハイパーイケメンハリウッドスター、オーランド・ブルームとの間に授かった娘のママとなりました。

母親となった彼女がどのような幸福を届けてくれるのか、今後の歌姫の活躍にも期待が高まるばかりです。